眷村のプロローグ
篤行十村は、澎湖馬公本島南西部に位置しています。そこは金亀頭と呼ばれる地域で、1.8672ヘクタールを占めています。前身は日本統治時代の澎湖島・要塞司令部と馬公・重砲兵大隊軍官用宿舍でした。第二次世界大戦後、国民政府に接収され、澎湖防衛司令部軍官の外省人用宿舍となり、「篤行十村」と命名されました。
篤行十村は、台湾で最も早期に形成された眷村(けんそん/外省人居住地区)ということができ、歴史文化と人文地形の特色が結合しています。澎湖県庁は篤行十村を完全な状態で保存し眷村文化を永続的に伝承するため、2007年11月21日に澎湖県歴史建築として公告し、都市計画「眷村風貌特定専用区」を計画しました。この計画では、貴重な眷村文化を適切な計画の下で保存するという目的と同時に、再利用という方向性が示されました。また歴史建築の保存と地方の発展を互いに補完するために、長期的且つ完全な修復計画に加えて再利用の方向性も推進され、永続経営という構想で眷村文化園区をより多元的に発展させると同時に、文化資産保存と地方発展という双方の利益も創造することが期待されています。
現在、澎湖では当地の日本式宿舎群が完璧な状態で保存されており、その価値ある建築物や集落跡のほか、周囲約1キロの範囲にも文化資産が豊富に息づいています。西の「馬公金亀頭砲台」、北の「媽宮古城」、「馬公観音亭」、「第一賓館」、「西瀛勝境牌楼」、「台湾総督府専売局澎湖出張所」、「澎湖公売局北側防空壕」、「馬公市第三水源地1,000トン局配水塔」、東の「澎湖天后宮」、「澎湖庁憲兵隊」、「澎湖郵便局」、「馬公水上警察派出所」などの古跡や歴史建築があり、南は馬公商業港に臨んでいます。
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